スマートフォン(スマホ)やパソコンの活用で、シニアでも「コロナに負けない」地域まちづくりを目指します。
横浜市市民局(中区本町)は、港北区で13ある地区の「連合町内会」を対象とした、オンライン会議やスマートフォンアプリ「LINE(ライン)」を使用した情報伝達の体験・相談などを出張で行う「自治会町内会新しい活動スタイル応援事業」を昨年(2020年)秋から開催。
大倉山地区でも同12月24日に初回を開催しましたが、「新型コロナ禍」による緊急事態宣言発出の影響による中断ののち、先月(2021年)4月14日、今月5月7日の3日間の講習会を無事終了。
自治会・町内会長や、民生委員などの参加者が、IT(Information Technology=情報技術)の基礎やLINE、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」の使用方法などを学びました。
◆コースは3日間、ITやライン、Zoomを学ぶ
今回の会場となった「太尾防犯拠点センター」(大倉山4)には、大倉山地区連合町会(飯山精三前会長、秋本健一会長)の小沢義雄副会長(大倉山地区社会福祉協議会会長、市之坪町会会長)が呼び掛けを行い、地域まちづくりを担う12人が参加。
スマホを持っていない参加者には、講義を行った一般社団法人地域インターネット新聞社(箕輪町2、橋本志真子代表理事)から端末を貸与し、LINEでの「友だち追加」や、メッセージの送信、グループ化による情報共有、Zoomでのオンライン会議の実践に挑戦していました。
大倉山地区では、2010(平成22)年度より、地域まちづくり活動を、自治会・町内会や商店街、NPO法人などの“組織を横断”するかたちで行っている「大倉山夢まちづくり実行委員会」で、メールでの情報共有が行われるなど、地域まちづくり関係者のパソコンの保有率は高い状況となっています。
しかし、これまで、地域まちづくり活動でのLINE活用やオンライン会議での交流、情報共有は限定的にしか行われてこなかったこともあり、小沢副会長を中心にLINEでのグループ化、オンライン会議が行われたことで、「もっと勉強をして活用していきたい」、「まだまだ学び足りない」といった声が複数あがっていました。
◆市内での受講は「半数以下」、港北区は「8割超」が挑戦
横浜市初という地域住民による自主防犯拠点センター「太尾防犯拠点センター」では、インターネット回線に接続ができるWi-Fi(ワイファイ)も「10年以上前から整備していました」(小沢副会長)という言葉の通り、IT活用が早い段階から行われてきた大倉山地区。
横浜市市民局によると、市内全253自治会・
それでもまだ、単位自治会・町内会などでは、高齢者のスマホやオンライン会議システムなどの活用もまだこれからの段階となっており、「まだ学び合いの機会を設定することができれば。防犯拠点センターなどに、広範囲を撮影・動画中継を行えるカメラなどを設置し、外部会場とつなぐといった会議にも挑戦したい」と、小沢副会長もこれから先のIT活用への意気込みを語っていました。
横浜市による同事業は、この秋(9月末)までを予定し、エントリーがあった各連合町内会で行われていく予定となっています。
元々「IT」に強かった大倉山地区が、さらにその活用方法や使用スキルを向上させることで、さらなる地域まちづくりにおける交流手段が「進化」、そしてより「深化」していくことが期待できそうです。
【参考記事】
・「大倉山夢まちづくり実行委員会」の活動伝える映像、連合町会のYouTubeで公開(2019年3月25日~「新横浜新聞~しんよこ新聞」提供)
【参考リンク】
・大倉山地区連合町会の紹介(港北区連合町内会のサイト)
・大倉山夢まちづくりHP~あいの町大倉山(大倉山夢まちづくり実行委員会)※小沢副会長(地区社協会長)が制作している