大倉山1丁目のスタジオ、スクール主宰のAKIさんが語る「キッズ・ダンス」の魅力

【「新横浜新聞~しんよこ新聞」提供:2017年2月6日配信記事より】キッズ・ダンスの先生は「銀行員」から「プロ・ダンサー」へ華麗なる転身――大倉山駅から徒歩2分。0歳児から楽しめるキッズ・ダンススクール「横浜ベビーヒップホップスタジオ(横浜BABY HIPHOP STUDIO)」(大倉山1)は、2005年に大倉山在住の“AKI(アキ)”さんこと浜中晶子さんが設立し今年で12年。

横浜BABY HIPHOP STUDIO(ベビーヒップホップスタジオ)代表のAKIさん(左)と、店長として運営を支えるMAYUさん(右)。2015年に大倉山駅2分とさらに駅から近い場所に移転以降、このスタジオの運営を支えあってきた

前身は「横浜ベビーダンススタジオ」名にてスタートしたこのキッズ・ダンスの教室には、月曜から水曜までという限られた開講日・時間にもかかわらず、連日子連れの親子やダンス好きな小学生たちで賑わいます。

なぜ、AKIさんはこのダンススクールを創業したのか。そしてその人気の秘密は――“華のOL”を謳歌(おうか)していた銀行勤務時代からダンサーに転身、CM撮影で現在の夫に出会い、出産、一旦は専業主婦に。

しかしながら、育児をしていても決して忘れられなかった「ダンスの魅力」そして「踊る楽しさ」。AKIさんのスクールには、ダンスを心から楽しみ、また“楽しんでもらいたい”という、主宰者としての情熱、そして想いが日々あふれ、その“夢”を子どもたちに日々伝えています。

「銀行員」からプロ・ダンサーへ。有名ダンスユニットとの共演も

AKIさんは埼玉・大宮(現さいたま市)育ち。「家族はみんな銀行員でした」というまさに「銀行員一家」に生まれ育ったAKIさんは、まさに「固い」家庭で育ったといいます。それでも「小さい頃はテレビで当時輝いていたアイドル歌手の影響を受け、歌番組を見ては歌ったり、踊ったりしていました」と幼少時を振り返り、当時の想い出を笑顔で語ります。

AKIさんの異色の経歴から、起業後に大手メディアでも多く採り上げられた(小学館のママ&キッズ雑誌「SAKURA」2008年4月号)

中学・高校時代は水泳部に所属。短大時代はまさにバブル経済の真っただ中だったというAKIさん。「よく六本木のディスコにも通い、やはり歌ったり踊ったりしていました」。

趣味でダンスを始めたのは社会人になり大手銀行に入行してから。「身体を動かしたかったのが最大の理由でした。テニスか、ダンスかと迷った時に、より楽しく感じられたダンスの道に進むことを決めたんです」。

『ダンス甲子園』(当時、日本テレビ系列で放送)といった人気テレビ番組でダンスブームが興ったことも背景となり、またその高い技術・才能を認められてプロのダンサーへと転身。安心・堅実なイメージが強い銀行のOLからの思いきった道の選択に、「やはり、銀行員だった父には泣かれてしまいました」。

テレビ番組やイベントなどダンスの仕事も次々に増え、プロ・ダンサーとしてより一層の輝きを放っていた頃、仕事として依頼があった大手電機メーカーのテレビCM撮影に振付師として参加。このダンスの仕事こそが、その商品を扱っていたメーカー勤務の男性社員との「運命の出会い」となり、AKIさんはこの男性社員と結婚。「(夫は、自分とは)全く別のタイプなんです。だからこそうまくいっているのかも」と微笑みます。

子育てママ友にダンスを伝授。人気沸騰「ダンス教室」はママ視点で運営

2015年に「より通いやすい場所に」とスタジオを大倉山駅前通り(レモン通り)沿いに移転。「床も転んでも痛くない8段構造にしているので、とても柔らかいんです」と主宰のAKIさん

結婚後大倉山へ移り住み、ダンサーとしては一旦引退。第一子となる男児を出産し、「しばらくは専業主婦をしていました」というAKIさんが再びダンスの世界に戻るきっかけは、やはり子育て。ママ友らと集う中で「無料」でダンスを教えるようになったところ、「たくさん集まり、会場に人が入りきれなくなるほどになってしまった」と、その盛況ぶりを振り返ります。

「これは仕事にすべき」と、2005年に、現在のスクールからも近い大豆戸町(綱島街道沿い)のビルの一室を借りて、現在の教室の前身となる「横浜ベビーダンススタジオ」を一念発起しオープン。

初めは10組程度の少人数からスタートした教室も、口コミでその評判が伝わり、現在では8名の講師、約90名の生徒が通う規模にまで成長。2015年に教室を現在地に拡張移転します。

地域に根差したイベントも開催。今月2月18日(土)11時~13時には「ママ&キッズ&ベビーのためのオシャレな古着交換会」(入退場自由・持込みは12時30分まで)を開催予定(同スクールサイトより)

ダンサーネーム“MAYU(マユ)”さんこと山田麻由さん(品川区在住)も店長として新たに教室運営に深くかかわることになり、「通っていただいた人数は通算すれば千名を越えるかと思います。一人では決して運営できない日々。教室を辞めようかとも思った時期があったのですが、MAYUさんが“スタジオを続けましょう”と言ってくれて、このスクールが存続することになったんです」とMAYUさんへの感謝の気持ちを語ります。

また、「地域の皆さんの支えもあり、今日まで運営することが出来ています」と、子育てを通じ、地域の子ども会でも大役を担ったというAKIさんらしい「地域密着」のスタンスで運営しているといい、地元小学校での運動会の振り付けやダンスクラブでの講師も担当。

小学校の授業でのダンス必修化の時代の後押しもあるといい、「地域の学校などからの引き合いも多くなっているんです。また近隣の幼稚園や保育園でのダンス指導やイベント時のお手伝いなども行うようになりました。大倉山での地域のハロウィン・イベントにも参加するなど、より地域の皆さんと一緒にダンスを楽しみたいんです」と、より一層の地域貢献を心掛けたいとの想いが強まっているといいます。

“誰でも自由に”楽しめる「0歳児から」のヒップ・ホップダンスも人気

毎年行われるベビー&キッズダンス発表会。今年(2017年)は4月15日(土)に港北公会堂で入場無料で開催予定。ゲストは日本で唯一のアニメ漫才師として知られるアキラボーイさん (横浜ベビーヒップホップスタジオ提供)

ダンスの魅力は、と聞くと「ヒップ・ホップダンスには、“決まり”がなく、表現が“自由”なのが最大の魅力です。“正解”がないことで、子どもたちも個性的に、楽しく踊ることができる。また、筋力や脚力などがなく、球技なども苦手な児童でも、誰でも初めてであっても挑戦しやすい運動なんです」。

ハンディキャップがあるお子さんでもトライ出来、さらには一つのものを“友だちと一緒に”つくることも魅力といい、「ダンスは時に1人で覚え、トライすることもできる。自由度の高さ、“日々の努力”を活かせるシーン、そして何よりも、“大切な仲間たちとダンスを作り上げる”測り知れない楽しさが、それぞれにあるんです」とAKIさんは力を込めて語ります。

赤ちゃんから通えることも人気の一つ。「首が座って少し経ってから、だいたい生後6ヶ月くらいの0歳児から通っていただけます。グー・パーができるのか、右や左、横が分かるのか、など、“何ができるのか”を見極め、一人ひとりの個性を活かした振付もつくっていき、伸び伸び踊ってもらえるようにしています。また、保育園や幼稚園に入る前に、お友達と一緒に踊る楽しさを共有することで、多くのママたちからも好評いただいているんです」と、ダンスに“赤ちゃんでもトライできる” このスクールならではの楽しさについて説明します。

自身のかつての子育て経験をも活かし、日々子育てママたちにも「安心して、また楽しくダンスを楽しんでもらえたら」と、可愛らしい子どもたちのダンスを踊る姿を多く皆さんに届けたいと願うAKIさん。

大倉山駅から徒歩2分。駅前商店街のレモン通り沿いにスタジオはある(SIビル2階)

ベビー専門からスタートしたこのスクールの生徒も、今では成長し、「小学校高学年になってもこのスクールで学びたい」という児童も増え、今年度(2016年)4月から小学校高学年のクラスも新設したとのこと。

「多く、地域の皆さんにこのスタジオを知ってもらえたら」と、毎年ダンス発表会も入場無料で実施。今年は(2017年)4月15日(土)に港北公会堂で開催予定で、「これから地域の皆さんにより親しんでいただけるイベントも行いたいと思っています。ぜひ、当スクールの可能性・新たな日々のチャレンジにご期待ください」と意気込むAKIさん。

何より大切だという家族や、スタジオに集う一人ひとりの生徒・講師スタッフらに支えられながら、新しい「ダンスの夢」を描くAKIさんの今後の活躍に、より大きな注目が集まります。

(いずれも2017年2月6日現在の情報です)

【リンク】

横浜ベビーヒップホップスタジオ公式ホームページ