地元で生まれた「大倉山はちみつ」が、再び製造・販売されることになりました。
大倉山地区では、2010(平成22)年に、地域まちおこしの一環で、「大倉山はちみつプロジェクト」が発足。
当時の大倉山商店街や、地域まちづくりの支援活動を行っていた一般社団法人横浜建築業協会(横浜市中区)が協力、「みつばち約3万匹の養蜂(ようほう)プロジェクト」として実施していたといいます。
そのアンテナショップとして当時スタートした「街カフェ大倉山ミエル」(「ミエル」は、フランス語で「はちみつ」を意味する“ミエル(miel)”の意味)ですが、商店街による養蜂が2013(平成25)年に終了。
同カフェを運営するNPO法人街カフェ大倉山ミエル理事長の鈴木智香子さんは、「その後も、はちみつの復活を望む声が多く寄せられていました」と語ります。
今回「大倉山はちみつ」が復活出来ることになったのは、菊名地区で20年前から養蜂を続けていた菅野養蜂所を運営している菅野秀雄さんの存在。
ちょうど年齢的な面から、重い蜂の巣箱を動かすなどが出来なくなり後継者を探していたという菅野さんから養蜂を引き継ぎ、「大倉山はちみつ保存会」を、昨年(2020年)12月に立ち上げたとのこと。
大倉山ミエルのメンバー2人と、師岡地区で地域まちづくり活動を行う熊野の森もろおかスタイル(肥後貴美子代表)の5人が、養蜂所での実地研修を受けたといいます。
養蜂の移転先も、タイミングよく見つかったといい、「昨年11月に、耕作放棄地を管理されている方から、地域活動での活用を提案され、理想的な農地を借りることができることになりました」と、港北区近郊エリアの鶴見区での養蜂が本格的に動き始めたことを嬉しく思ったという鈴木さん。
今シーズンは、ゴールデンウイーク中の5月5日から蜜の採取を行い、今月(2021年)5月16日には蜜の瓶(びん)詰め作業を大倉山ミエルで実施。
10時から作業を開始し、全101本のはちみつを詰め終わったのは15時過ぎだったといい、「最初ははちみつをフィルターでこすのに時間がかかり苦労したが途中から要領を得て、計量しながらひたすら詰めました」と鈴木さんも、その苦労について説明します。
約7年ぶりに復活した「大倉山はちみつ」は、大倉山ミエルと、菅野さんが主な卸先としていたという社会福祉法人かれん(大豆戸町)の各店舗できょう5月25日(火)から発売。
5月26日(水)からは、地元のスイーツ店・パティスリーピオン(大倉山3丁目)などでの販売も決定しています。
また、市内各地で開催されているエコマルシェや、日吉東急アベニュー(日吉2)で5月27日(木)から開催される催事でも数量限定で取り扱われる予定とのことです。
みつばちは巣から約2キロ以内の花の密を集めるといわれており、「集められたはちみつは、季節によって色も味もかわります。まさに大倉山周辺で集められた蜜からできたはちみつを、ぜひお求めいただければ」と鈴木さん。
後日採取した残るはちみつは、きのう5月24日にも瓶詰めされ、合計300本を限定販売する計画。はちみつの値段は、160グラム入りで1500円(税込)、日吉東急アベニューの催事では1800円(同)、を予定しているとのことです。
【関連記事】
・“ブックカー”による「絵本カフェ」イベント、大倉山ミエルで12/1(土)に(2018年11月29日)
・街カフェ「大倉山ミエル」が大倉山4丁目へ移転、9/29(土)に“秋祭り”も開催(2018年9月14日)
【参考リンク】